みなさんはこんなことを思ったことはありませんか?
はてな
● 住民税って年収いくらからかかるの?
● そもそも住民税の仕組みってなに?
よく「103万円の壁」って聞くことがあると思いますが、実は「100万円の壁」というのが存在するのです。
ギリギリ103万円を稼いだら、来年にいきなり通知書がくるなんてことも 😯
今回はパート・アルバイトをしている方向けに、実例も含めて意外と知らない個人住民税についてまとめていきます!
この記事を読むメリット
住民税の仕組みが分かる
住民税の「100万円の壁」が分かる
それでは見ていきましょう!
※記事の内容は2019/11/05時点のものです。
住民税の仕組み
住民税は「道府県民税」と「市町村民税」を合わせたものです。(※東京都は「都民税」と「特別区民税」。)
そして、それらは以下の全部で5つの区分に分けられて計算されます。
・所得割 ・均等割 ・利子割
・配当割 ・株式譲渡所得割
分かりやすく図にするとこのようになります。
(住民税の仕組み)
これらの要素が全て合算されて住民税の金額が決まります。
今回はほぼ全ての人が当てはまる「所得割」と「均等割」についてもう少し詳しく解説していきましょう。
所得割
所得割は前年の所得の合計額に対してかかる住民税の要素です。
前年とは去年の1月から12月の1年間のことを指します。
収入が給与のみだと仮定した場合、その納付額の計算は以下のように行います。
1.給与収入 - 給与所得控除 = 課税所得
2.(課税所得 - 所得控除)× 税率10% = 税額
3.税額 - 税額控除 = 所得割の納税額
2にある税率10%は道府県民税4%と市町村民税6%の合計です。
均等割
均等割は前年の所得に関わらず一定の金額がかかる住民税の要素です。
均等割は基本的に市町村民税3,500円と道府県民税1,500円を足した5,000円とされています。
しかし、自治体によっては上記の金額が少し異なる場合があるので注意が必要です。
もし自分の住んでいる地域の均等割の金額が知りたかったら、地域別の住民税均等割・所得割一覧を参照してください。
住民税の100万円の壁とは
パート・アルバイトの方で、年収が100万円を超えると住民税がかかります。
その理由は住民税が非課税になる条件から分かります。
所得割・均等割とも非課税
ア 生活保護法による生活扶助を受けている方
イ 障害者・未成年者・寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4千円未満)の方
ウ 前年中の合計所得金額が区市町村の条例で定める額以下の方
〈東京23区内の場合〉
・同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+21万円以下
・同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合
35万円以下
(参照:東京都主税局 → http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/kojin_ju.html#gaiyo_06)
つまり、前年の所得が35万円を越えてしまうと住民税がかかってしまうということです。
給与所得控除の最低額は65万となっているので、それと足し合わせて年収100万円となります。
100万円の壁の正体
給与所得控除 65万円 + 住民税が非課税になる最低所得 35万円 = 年収 100万円
計算式にある住民税が非課税になる最低所得は自治体によって異なるので注意してください。
それによっては100万円の壁ではなく、97万円や93万円の壁などに変化してしまいます。
現状、「103万円の壁」を意識してパートやアルバイトで働いている人が多いはずです。
しかし、それは所得税に関する制限であり、住民税まで意識するとなった場合は年収100万円までに留めておくとよいでしょう。

いくら支払うの?
では、もし100万円の壁を越えてしまった場合、いくらの住民税を支払う必要があるのでしょうか。
それはインターネット上の住民税の計算シュミレーションを使えば、簡単かつ正確に知ることができます。
URLを貼っておきますので、興味がある人は調べてみてください。
住民税の自動計算サイト → https://juuminzei.com/keisan/
目安として、年収100万6,500円くらいまで稼ぐと損せずに済みます。
いつ支払うの?
住民税の支払いは6月から始まります!
基本的に払うべき住民税の総額を4分割して、6月・8月・10月・翌年1月に住んでいる自治体に支払いです。
ただし、年収などの状況によっては一括で支払うように言われる場合もあります。
支払いはコンビニでも可能です。
また、年の途中で引っ越しをした場合は引っ越し前の自治体に支払う場合もあるので注意してください。
実例
2019年6月に僕の友人(学生)の前年の年収が100万円を越えてしまったので、住民税の通知書が来てしまいました!
住民税の金額は均等割にあたる5,300円でした。
学生は勤労学生控除26万円が使えるので、年収126万円までは住民税の所得割の部分がかかりません。
しかし、均等割は所得に関わらず課税されるので通知書が来たようですね。
もし学生でなかったら所得割もかかっていたはずです。
今回は許可をもらえたので、実際の通知書の画像をのせておきます。
(実際の住民税通知書)
住民税を延滞すると
住民税を延滞してしまうと、延滞金がかかります。
平成31年度の延滞金の割合は納付期限から1ヵ月間は年率2.6%、それ以降は年率8.9%です。
この割合は国内の金利によって決まり、毎年変更されます。
現状の日本は超低金利なので、過去に比べると低い値です。

まとめ
はい!、ここまでで住民税の仕組みと「100万円の壁」について説明してきました!
住民税は「道府県民税」と「市町村民税」を合わせたものです。
そして、それを計算するための要素である「所得割」と「均等割」について説明しました。
・所得割 :前年の所得の合計額に対してかかる住民税
・均等割 :前年の所得に関わらず一定の金額がかかる住民税
また、住民税には「100万円の壁」があり、年収100万円を超えると課税されてしまいます。
目安として、年収100万円 6,500円以上を稼ぐと住民税が引かれても得なので覚えておくと良いです。
意外と知られていない住民税のことも理解して、訳も分からず税金が取られることのないようにしましょう 😎