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- 学生が稼げる金額は103万円までと言われるけど、なんで?
- そろそろ年収103万円を超えそう!大丈夫かな?
学生のアルバイトは103万円までしか稼いではいけない『103万円の壁』は有名ですよね。
でも、なぜ103万円なのか、103万円を超えるとなにが起きるのかって知らない人が多いのでは?
僕はFP2級の資格を取ったことから、その謎を解決できました。
さらに、学生にとって問題が起きない本当の年収の上限は103万円ではないことにも気づいたのです。
今回はアルバイトしている学生向けに、まず103万円の壁について説明しましょう。
その後、稼げる本当の年収を解説しますので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
この記事を読むメリット
- なぜ、学生が稼げるのは103万円なのか分かる
- 103万円を超えると、どうなるか分かる
- 結局、学生はいくらまで稼げるのか分かる

※記事の内容は2019/11/02時点のものです。
目次
よく聞く103万円の壁とは?
学生はアルバイトで103万円までなら、なんの問題もなく稼げます。
これがよく聞く『103万円の壁』です。
では、103万円という数字はどこから出てきたのでしょうか?
それはアルバイトをしている学生が受けられる税金の控除が関わっています。

アルバイトしている学生である時点で、以下の2つの控除を受けられます。
- 給与所得控除 (65万円)
- 基礎控除 (38万円)
この2つを合計すると、103万円ですよね。
つまり、103万円を稼いでも、上記の計103万円分の控除が受けられるので、税金の計算に使われるお金が0円になります。
このような仕組みがあるため、103万円を稼いでも問題ないのです。
ちなみに、103万円の壁は所得税に関する決まりになっています。
実は年収100万円を超えると、住民税がかかることを知っていますか?
その事実を知らずに、友人が住民税の取り立てをされて僕に相談しにきたことがありました。
住民税に関する100万円の制限については以下の記事でまとめているので、一度読んでみることをおすすめします。
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【実例あり】注意!住民税はいくらから?知るべき100万円の壁
続きを見る
103万円を超えたらどうなるの
もし103万円を超えて稼いでしまうと、親の税金が高くなります。
親は子どもを扶養に入れて、扶養控除を受けています。
扶養控除によって、その分の税金が安くなっているのです。
しかし、子どもが103万円を超えて稼いでしまうと、扶養の適用範囲から外れてしまいます。
親からすれば、今まで受けられた扶養控除が使えなくなり、税金が高くなるという仕組みです。
具体的にいくら税金が高くなるかについては、親の年収によって違うのでなんともいえません。
しかし、少なくとも10万円以上の負担が発生します。
もし超えそうな場合は、親に一度相談してくださいね。
本当の限界は130万円
実は、アルバイトしている学生は130万円までなら稼いでも問題ありません。
学生なら、『勤労学生控除』が使えるからです。


つまり、給与所得控除と基礎控除と勤労所得控除を合わせて、130万円まで税金がかからないようになります。
- 給与所得控除 (65万円)
- 基礎控除 (38万円)
- 勤労学生控除 (27万円)
➡ 合計 130万円
勤労学生控除を受けるには申請が必要です。
(アルバイト先が一つの場合)
- 「勤労学生控除を受けたい」と伝えて、『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書』をもらう。
- 『障害者、寡婦、寡夫又は勤労学生』の欄に丸を付ける。
(アルバイト先が複数の場合)
➡全ての給料を合算して、確定申告する
130万円さえ超えたら?
年収130万円すら超えてしまったら、以下のものを追加で自分が支払わなければいけません。
注意
- 所得税
- 国民健康保険料もしくはアルバイト先の社会保険料
この時点で、『所得税』『住民税』『社会保険料』の3つの支払いが必要です。
仮に140万円稼いだとすると、全ての合計の目安は以下のようになります
140万円の場合だと、どちらにせよ年収が実質130万円を下回るので働き損になります。
このように103万円では自分に問題は起きないですが、130万円以上になると話は別です。
安易に130万円を超えて稼ぐのはやめておきましょう。
税務署にバレないように稼ぐ方法はある?
職場が税務署にみなさんの給料をちゃんと申告していなければ、短期的にはバレない可能性があります。
しかし、それは『脱税』であり、犯罪です。
納税は国民の義務なので、必要な分はしっかり税金を納めてください。
アルバイトをしている学生は、税金を払いたくなければ130万円までの範囲で稼ぎましょう。
学生は稼げる年収の基準を知っておこう
起きる事象を年収ごとにまとめると、以下のようになります。
- 103万円超え:親の税金が増える
- 130万円超え:自分が税金・社会保険料を支払う必要がある
103万円を超えそうになったら、親に相談して許可が下りれば問題ありません。
ただし、130万円を超える場合は、一度立ち止まってよく考えるべきです。
年収の基準を把握して、親にも自分にも問題が起こらないように稼いでいきましょう!